令和7年度公開講座 「庄内から宇宙へ」

元JAXA管制官が語る宇宙の魅力、大山で40名が熱心に聴講

10月25日午後、大山コミュニティセンターで大山文化財を愛する会の令和7年度公開講座が開催され、約40名の参加者が集まりました。講師は鶴岡スペースステーション代表の佐藤涼子氏で、「庄内から宇宙へ」と題した講演が行われました。

佐藤氏は東京都新宿区出身で、2013年2月から2016年3月まで茨城県つくば市のJAXA筑波宇宙センターで、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の実験運用管制官として従事されました。夫の実家がある鶴岡市へ2016年4月に移住後、前職の貴重な経験を地域に還元したいという強い思いから、同年5月に鶴岡スペースステーションを設立しました。以来、小中学校での講演や宇宙イベントの企画運営を通じて、子どもたちの夢や世界が広がるきっかけづくりに取り組んでいます。

講演では、国際宇宙ステーションや日本実験棟「きぼう」の詳細な説明に始まり、宇宙の歴史、宇宙旅行の現状、さらには月面基地計画「アルテミス計画」や火星探査計画MMXなど、これからの宇宙開発について豊富なスライドを使って解説されました。天の川や銀河系、ブラックホールといった天文用語から、太陽系の惑星まで、幅広いテーマが取り上げられました。特に庄内地域と宇宙開発との関わりについても触れ、地元企業の協力などが紹介され、参加者の関心を集めました。

質疑応答では参加者から質問が多く、宇宙ステーションで一緒だったロシアとの関係や、深刻化する宇宙ゴミの問題についてなど、活発な意見交換が行われました。佐藤氏の実体験に基づく説明は説得力があり、参加者は熱心に耳を傾けていました。庄内から世界、そして宇宙へと視野を広げる貴重な機会となり、次回のイベントへの期待も高まる講演会となりました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました