令和6年度第3回定例講座「なぜ おくのほそ道か?」

8月7日に今年度第3回の定例講座が37人の受講者を集め、大山コミセンで開かれました。今回は庄内民俗学会代表幹事の春山進氏の講演で、「なぜ おくのほそ道か?」のテーマです。

そもそも芭蕉はなぜ、みちのくへの旅を思い立ったのか。それは西行らの古人が詠んだ歌枕(和歌に多く詠まれた名所・旧跡)に憧れて、自分の目で確かめたかったからだといいます。

しかし実際の歌枕は荒れ果てたものも多く、見る影もなく失望を誘いました。それが平泉を経て出羽路に入ると、芭蕉は初めて見る風景に新鮮に感動しています。こうして最上川や出羽三山などを題材に、出羽路で多くの句を残したのでした。いわば庄内は「おくのほそ道」によって、芭蕉に魅力を「発見」され、中央に名を知られるようになったと言って良いでしょう。

9月の現地研修では、芭蕉が出羽路でもっとも長く滞在した尾花沢の、「芭蕉、清風歴史資料館」を見学する予定です。「おくのほそ道」への理解を、より深められるでしょう。

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