水と地質が織りなす大山の秘密!ほとりあで定例講座が開催されました
鶴岡市自然学習交流館ほとりあにて10月9日、大山文化財を愛する会 第4回定例講座「大山・高館山周辺をめぐる水物語」が開催され、会員33名が参加しました。講師を務めたのは、ほとりあ館長の富樫均先生です。富樫先生は長年学校教育に携わった元大山小学校校長でもあり、地質学や鉱物学を専門とする頼もしい地域の自然の案内人です。
講義では、まず高館山が豊かな水を蓄える仕組みが解説されました。かつて江戸時代に「御林」や「留山」として伐採が禁じられた歴史から珍しい「里のブナ林」が守られ、緑のダムとして高い保水力を持つようになったこと、さらに上部の水を通しやすい凝灰岩層と下部の水を通しにくい泥岩層という地質構造が、山全体を天然の巨大な蓄水装置にしていることが示されました。
続いて、この豊かな水がもたらす文化と産業についての話が広がりました。瀬ヶ沢湧水をはじめとする地域の名水や古くからの清水は、断層や砂丘内のクロスナ層といった独特の地質から湧き出し、人々の生活や信仰を支えてきました。また、酒どころとして知られる大山では、各酒蔵が鉄分の少ない浅い帯水層の良質な地下水を選び抜き、硬度に応じた酒造りの工夫を重ねてきた歴史に感銘を受けました。
一方で、水分を多く含む軟弱な地層は、水害や地震時の強い揺れ、液状化現象を引き起こしやすいという側面も持ち合わせています。2019年の山形県沖地震での前大山コミセン駐車場での液状化被害と建物部分破損や、庄内平野東縁断層帯のリスクなど、自然の脅威への備えについても具体的なデータをもとに詳しく学ぶことができました。
大山の水の恵みと地質的なリスクの両面を深く理解し、この豊かな水環境と歴史文化を次世代へつないでいく大切さを再認識した、大変充実した講座でした。










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